皆既月食、ご覧になれましたか?
わが家のあたりは曇っていて「赤い満月」を観ることはできませんでしたが、暗い空でぼうっと満ちていく月がとても幻想的でした。
そんな余韻をもう少し味わいたくて、今日は紅茶のお月見。
タイミングよく届いた、ダージリンと小田原、2つの「月」を淹れてみました。
プッタボン茶園 “Moon Drop”
まずはダージリンのファーストフラッシュ。
プッタボン茶園の “Moon Drop”(2021年 EX-14・ChaTea)です。
Moon…という銘は、クローナルの最上級、特別なグレードのお茶につけられるのだそうです。
それぞれ個性はありますが、共通の特徴は、ひときわ華やかで優雅な余韻…。私もその虜になっている一人です。
そもそも、シングルエステートティーに目覚めたのも、タルボ農園の春摘み “Moonlight” がきっかけでした。
プッタボンの “Moon Drop” は初めてです。どんな月の雫なのでしょう…。
美しいはちみつ色にはいりました。
ネロリのような、百合のような、お香の伽羅のような…くらくらするほどのフラワリーな香り。
私の知っているタルボやマーガレッツホープ、タルザムのMoon系の、優しくやわらかな風味とはまた違う、大人っぽい華やかさです。
酔ってしまいそうな、煌々と輝く満月の雫…。
如春園 こゆるぎ紅茶 “Pink Moon”
もうひとつは、日本の「月」。
如春園の、こゆるぎ紅茶 “First Flush Pink Moon-02” (2021年・ChaTea)です。
「こゆるぎ」とは、如春園のある小田原の古名「小由留木(こゆるぎ)」なのだそう。
きれいな響きですね。
プッタボンと同じくらい大ぶりな、しっかりとした紅茶らしい色の茶葉。
品種はなんと「やぶきた」で、ダージリンの製茶方法を参考にしているとのことです。
昨年、やはりChaTeaから購入した こゆるぎ紅茶のファーストフラッシュに感動し、今年も心待ちにしていました。
“Pink Moon” という通り、少し紅みがかったきれいな色。
風味はまさにダージリンファーストフラッシュ…なのですが、クローナルと中国種のよいところを合わせたような、華やかでありながらふっくらとした、どことなく親しみを感じる味わいです。
かわいいピンク色の月見草を照らす、優しい月明り…かしら。
ブランマンジェを、“Pink Moon” と。
お菓子との相性を考えると、プッタボンの “Moon Drop” は少し気難しそう。お茶だけをうっとり堪能するタイプですね。
あるいは、お抹茶スタイルで、お菓子は先にいただいて…。練り切りなど、合うかしら。
一方、こゆるぎ紅茶の “Pink Moon” は、いろいろなお菓子を受け止めてくれそうです。
今日は初夏の陽気でしたので、ブランマンジェに桃のマリネを添えて、“Pink Moon” とともに。
ブランマンジェと桃と “Pink Moon”、3つの優しい香りがとけあって、とても好きな感じ。
桃の渋みが気になることもなく、美味しくいただくことができました(^^♪。
クローナルのなかでも特別なお茶につけられる、Moon…という銘。
とても素敵な慣習ですが、どのような由来なのでしょう。
ある紅茶屋さんで「月光のもとで(未明に)摘まれた茶葉から、あの特有の余韻が生まれるから」とうかがって、深く納得したこともあったのですが、そうとも限らないのかな…?
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