ご無沙汰つづきのブログとなってしまいました。
ずいぶんと前のことですが…。
蛎殻町にある小さな美術館で「南 桂子展 透き通る森」をみてまいりました。
(すでに会期は終了しております…いつもながらお役に立たない情報で、申し訳ありません…)
会場の「ミュゼ山口陽三・ヤマサコレクション」は、ヤマサ醤油株式会社が運営する美術館。
創業家出身の銅版画家・山口陽三(1909~2009)と、妻・南桂子(1911~2004)の作品を所蔵しています。
詳しくは▼
https://www.yamasa.com/musee/
南桂子の銅版画が大好きな私は、時折(年に一度ほど)開かれる展覧会を楽しみにしています。
今回は「透き通る森」という、美しいタイトル。
展示室は1階と地下1階にあるのですが、とくに地階の雰囲気が素敵です。
小さな螺旋階段を降りるにつれ、しん、と静かな南桂子の世界に入っていくような…。
大人でもなく子供でもないような、不思議な表情の少女が住んでいる世界。
可憐さ、繊細さ、寂しさ、怖さ、優しさ…。
ほんとうに魅了されます。
小説家の小川洋子さんが選んだ作品を集めた「書かれたい物語がひそんでいる絵」という企画も、とても素敵でした。
小川さんのつくりだす物語の世界と、南桂子の銅版画の中にある世界。
たしかに、通じるものがありますね…。
私の大好きな、少女と犬をモチーフにした「塔と少女」「城砦」などを小川さんも選んでいらして、うれしかったです。
小さな塔や、お城のそばに、ぽつんと立っている少女。
どこかへ行こうとしているのか、それとも、ただじっと佇んでいるのか…。
ぞくりとするような寂しさが伝わってきます。
でも、彼女は独りぼっちではなく…一匹の犬を連れている。
そのことに、みるたびに心から安堵します。
私も、早く帰って、モモ(我が家の愛犬です)に会いたくなってしまいました。
とはいえ、お土産(自分への)は忘れずに(^^;)。
美術館の近くにある「タイニートリアティールーム」へ…。
目印の自転車、いつもかわいいですね(^^♪。
お席もあいていたのですけれど、お菓子をテイクアウト。
帰宅して、モモと再会を喜びあい…?
美術館で買った画集を眺めながら、いただきました。
チーズスコーンと、クランブルチャイケーキです。
ちなみにモモも、私の足元で、大好きなガムを一心に噛んでおりました(^^♪。
マスタードがほんのり香るチーズスコーンには、バターとコッツウォルドハニーを。
そして、クランブルチャイケーキ。
今までにいただいたことのあるタイニートリアのお菓子のなかでは、一番のお気に入りなのです。
やはり、とっても美味しかったです(^^♪。
紅茶は…。
実は、あまりにも前のことなので、何を淹れたか忘れてしまいました…。
ChaTea のキャンディだったかな?
美味しいな~♪と思いつついただいたことだけ、覚えております(^^;)。
南桂子は、若い頃、壷井栄に師事して童話を書いていたことがあるのだそうです。
画集「船の旅」におさめられている「金と銀の魚」というお話、とても素敵でした。
こんなに繊細な感性と、才能を持って生まれるということは、どんな感じがするものでしょう…。
美しいものが大好きだけれど、それを自分でつくりだすことは、逆立ちしてもできない私。
でもこうして、その美しい世界を覗かせていただけるのは、幸せなことだなぁ…と思います。
久しぶりに、小川洋子さんの小説も読みたくなりました。
魅入られて、どこかへ行ってしまわないよう…
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