1週間ほど窓辺に飾っていた啓翁桜が、そろそろ終わりそうです。ところどころ葉桜になろうとしている姿がいじらしく…。
最後にもう一度、小さなお花見をすることにしました。
「若草」と「さまざま桜」
彩雲堂の「若草」と、紅梅屋の「さまざま桜」。どちらも春のお干菓子の定番ですね。
母が必ず取り寄せるので(こういうことだけは?忘れない…)毎年おすそ分けに預かります(^^♪。
茶道を習っていたころは、この組合せでよくお稽古に登場しました。
「桜を上、若草を下に盛りつけなさい(自然の姿を映すように)」と教わったのに、今日は逆にしてしまいました…。若草に散り敷く桜、ということにしてください(^^;)。
若草
柔らかい求肥に薄緑色の寒梅粉をまぶした古風なお菓子。茶道の盛んな松江の老舗・彩雲堂の銘菓です。
ふわふわの求肥と、寒梅粉のほのかな風味が美味しい…。かなり甘いのですが、私は一度に2つはいただけます(^^;)。
さまざま桜
伊賀・紅梅屋の「さまざま桜」は、淡い甘さのかりっとしたお干菓子。
松尾芭蕉の「さまざまのこと思ひだす桜かな」という句に因んで作られたのだとか。
固めの歯ごたえが快く、ほんのりと山芋の風味がします。白い桜は、胡麻入りと青海苔入りの2種類。私は胡麻入りがとくに好きです。
どちらのお菓子も、素朴でシンプル…だからこその洗練された美しさがあると思います。
日本人の感覚って小粋ですね(^^♪。
和菓子のように甘く香る煎茶…「桜薫」
今日のお茶は、茶茶の間のお煎茶「桜薫」。
桜餅のような…柏餅のような…。何かの葉っぱにくるまれた?和菓子の香りがします。
「静7132」という品種が持つ芳香成分(クマリン)によるものだそうです。
飲み初めはフレッシュに、だんだんと甘い香りが立って…という変化は、たとえば春摘みダージリンと良く似ていますが、フルーティーともフラワリーとも少し違う、和菓子のような甘さ。
日本の風土が生み出す香りなのでしょうか。
素朴なお菓子と優しい香りのお煎茶…。ひと足早くお花見を楽しませてくれた啓翁桜に、名残りを惜しみました(^^♪。
もともと甘い香りのお煎茶(一保堂の新茶や「薫風」など…)は好きだったのですが、日本茶で「品種」を意識したのは初めてでした。
がぜん興味がわいて、茶茶の間の店主・和多田 喜さんの「今日からお茶をおいしく楽しむ本」を読んでいるところです。
困ったことに、日本茶にとって大切な要素と思われる「旨味」が苦手な私ですが…。
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