最近、日本茶の「品種」に興味を持つようになりました。
そのきっかけをくれたのは、素敵な日本茶専門店・茶茶の間。
今日は、楽しみにしていた新茶「清明」を、茶茶の間おすすめの淹れ方で丁寧に味わってみました。
お茶を「喫する」
「清明」に使われている茶葉の品種は「近藤早生」。
「印雑系」という紅茶用品種と、緑茶の品種を親に持ち、華やかな香りが特徴なのだそうです。
封を開けただけで、すでによい香りがしています。
今年初めていただく日本の新茶にワクワク。
せっかくなので、茶茶の間おすすめの「喫し茶」の淹れ方で味わってみることにしました。
少量の冷水→少量の熱湯→やや多めの熱湯…と煎を重ねながら、香りや味わいを丁寧に「喫する」いただき方です。
ただ…。私は、日本茶のまったりした旨味や渋みがあまり得意ではありません。
特に新茶は風味が強いので、「喫し茶」はハードルが高すぎるかなぁ…。
1煎め
まずは、少量の冷水で。
茶葉4g に、冷水 25cc を注いで、3分間待ちます。
だんだん茶葉がひろがってきました。
3分たったら、温めておいた(これが大切です)お茶碗へ。
お水 25cc でしたので、本当に少量。
そっと味わうと…。
ふわっと広がるさわやかな香り。若々しい強さと旨味もありますが、すっきり感が勝り、上等なジャスミン茶のような雰囲気。
2煎め
熱湯 25cc を注ぎ、すぐにお茶碗へ。色がだいぶ濃くなりました。
渋み、旨味、芽吹きの香りなど、緑茶らしい新茶の風味が一気に来ました!
目が覚めるような清々しさで、嫌なまったり感などはありません。
ただ、やはり私には強すぎ…。このほんのひと口に、風味が凝縮されているのですものね。
上質なお茶であることはひしひしと感じるものの、正直にいってここまでのところ「好き」とは思えず。
3煎め
今度は、少し多めの 50cc の熱湯を注ぎ、すぐにお茶碗へ。
さらに強かったらどうしよう…。
渋み・旨味は、2煎めよりもだいぶ軽くなり、落ち着いて味わう余裕が生まれました。
素直に、美味しい!
そして飲みすすむにつれて、どんどん甘い香りが立ってきて…。春摘みダージリンのように華やかな、でも、より繊細な香りへと変化していきます。
急須の中の茶葉からも、何ともいえない優しい香りが広がっています。
紅茶系と緑茶系、両方の品種の血を引くということに、心から納得。
3煎めにしてようやく、私の好きな風味に出会えました。良かった(^^♪。
4煎め以降
4煎めは、いつも春摘みダージリンの2煎めでしているように、氷水でゆっくりと水出ししました。
渋みや旨味はなくなって、甘い風味と清らかな香りだけが感じられ、実は4煎めが一番好きかも…。
そして、5煎め、6煎めと水出しを重ねても、まだ香りは消えません。
今も、机の上に置いた6煎めの空のお茶碗から、ほのかな残り香が漂っています。
今年初めての水ようかん
さて、私のことですから、もちろんお菓子も用意しました。
新茶のために、今年初めて作った水ようかん。
やわらかめが好きなのですが、つい適当に作ってしまい、毎回仕上がりが変わりがち…。
今日は美味しくできたので、分量をメモしておきます。
- こし餡 200g、お水 300cc、粉寒天 1g、葛粉 4g
こし餡は、Amazon でみつけた「内藤」のものが気に入っています。
とろりとした水ようかんが、フレッシュな新茶の香りに良く合っていました。
ネットで少し調べてみたところ、「近藤早生」の父方?にあたる「印雑」とは「印度系アッサム雑種」。輸出用の紅茶栽培が奨励された明治時代に、インドから導入されたアッサム種の子孫なのだそうです。
遠い国からやってきたアッサム種の木が日本に根付き、やがて新しい緑茶の品種が生まれて…。何だか奇跡のようですね。
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